産院取り違え男性、実の親は非公開
東京都墨田区の産院で生まれた直後に他人と取り違えられた福岡市の男性(47)が、本当の両親を捜す手掛かりにするため区側に戸籍受付帳の公開を求めた異議申し立てで、区の情報公開及び個人情報保護審査会は3日までに、届け出のあった新生児の氏名などは非公開が妥当とする答申をした。区側は「答申を尊重したい」としている。
男性は「産院の診療録は廃棄されており、本当の両親を捜すには新生児名などが記載されている戸籍受付帳しか手掛かりがない」と主張。
しかし2月28日付の答申は「対象文書には100人以上の個人情報が含まれ、区情報公開条例が非公開と定める個人識別情報であることは明らか」と判断。公益上の理由がある場合は個人情報であっても例外的に公開を規定しているが「男性の主張は個人の権利利益の保護にとどまる」などとして退けた。
男性は昨年3月に公開を請求したが、全面非公開とされたため、決定取り消しを求め異議申し立てをしていた。審査会は、受付年月日や本籍欄の都道府県名などについては非公開決定を取り消し、公開すべきとした。
男性は58年4月に都立墨田産院(閉鎖)で出生したが、後にDNA鑑定で両親とは血縁関係のないことが判明。都に損害賠償を求めた訴訟の東京地裁判決(昨年5月)では、賠償請求権の消滅を理由に請求を棄却されたが、産院での入れ替わりは認定された。男性は控訴している。
[2006/3/3/14:12]
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