<ボートレーサー 後藤翔之(31)>

 フェンシングは母親が学生のころ、やっていた影響で始めました。クラブに入ったのは小学2年で、1年から自宅で練習をしていました。初めて出た八王子の大会で準優勝して、3年では優勝しました。それで4年のときに、6年までがまとめて出る全国大会に出場しました。確か2日間で初日が予選、上位32人が決勝トーナメントに行けたんですけど、ぎりぎり32位で残れちゃったんですよ。コーチや親に「すごいね、4年生で」と言われて。

 32位なので最初にトップと戦うんですけど、それが太田雄貴君でした。4年がトップかよと。最初は何かの間違いかと思ったんですけど自分も調子に乗ってたし、同じ年だし「ラッキー」と思っちゃったんですよ。体もお互い小さいし。でも、ぽこんぽこんにやられました。「なんだこいつ、強え~」と思いましたよ(笑い)。太田君は決勝まで行って、最後は逆転されたと思うんですけど、途中まではリードしてましたから。5、6年生になったときは、ぶっちぎりで優勝していたと思う。太田君とは何回か対戦しましたけど全敗、強過ぎました。練習もかなりしていたと聞きましたし、当時から「オリンピックに出るよ、レベルが違う」と言われていました。

 自分はサッカーに興味があったので中学からはほぼサッカー。高校も私立大分高校に進みました。祖父の勧めでボートレーサーになって結果的に今は良かったと思います。でもフェンシングは面白い。太田君や当時、同じ全国大会に出ていた千田(健太)君を新聞で読むと刺激になりますよ。やっぱり頑張って欲しいです。

 東京五輪はぜひ見に行きたいし成功してもらいたいです。スポーツは太田君の活躍でフェンシングも見ますしサッカーも。最近は流行のラグビー観戦もしようかと思ってます。2月に子どもが生まれました(昨年タレント秋山莉奈と結婚)。4年後ならスポーツを見れば、少しは分かるでしょうし、スポーツ幼稚園とかにも興味はあります。子どもにはいろいろやって、興味を持ったスポーツをやってもらえればと思います。

(2016年8月3日東京本社版掲載)

【注】年齢、記録などは本紙掲載時。