日本維新の会代表の松井一郎大阪市長(56)は20日、大阪市役所で取材に応じ、新型コロナウイルスの国内でのワクチン接種について「今夏までに終えるのは不可能だ」として、東京五輪・パラリンピックの開催は困難で、再延期すべきだとの認識を示した。2024年を目指し国際オリンピック委員会(IOC)と交渉すべきだとした。

今夏開催予定の東京五輪について松井氏は「オリンピックを実現するために努力をしてこられた大勢の方がいる。アスリートの皆さんも、本来は2020年に向けて努力してきたわけですけども」と前置きした上で、「コロナというのは、世界中でまさに未曽有の事態。最悪なのは中止。2024年を予定しているパリも準備が非常に日程的に厳しくなってきてると思う」と強調した。

パリの準備が遅れていると想定し、延期の時期について「4年ずつ後ろ倒しにして、2024年を目指して交渉すべき。最悪を避けるなければいけない」とIOCと2024年案を交渉すべきだとした。

実現すれば24年に東京五輪、25年に大阪・関西万博と続くことになるとして「コロナ後の経済復活を目標とし、楽しみが先延ばしになったと捉えればいいのではないか」と語った。【松浦隆司】