東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」発言に対し、4日、疑問や批判の声が上がった。東京都の小池百合子知事は「内外から厳しい声が届いている」と述べ、橋本聖子五輪相は「あってはならないこと」と、電話で直接伝えたことを明かした。3日夜から炎上が続くSNS上では、森会長の退任を求める声が拡大。問題が収束する見通しは立っていない。

   ◇   ◇   ◇

小池知事は退庁時の取材に「直接(会見を)見ておりませんが、前日の発言もあり、内外から厳しい声が私の所にも届いている。重要な時期に五輪よりも別の意味で世界中にニュースを提供してしまうということに私自身も困惑しております」と、述べた。

世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップ指数」で日本は153カ国中121位であることにも言及。「女性活躍と言いつつ今日の予算委員会も男ばかり。国会の議員比率は10%。G7どころかG20でも最下位です。都議会は女性が3割で都道府県ではトップ。女性の経験からの意見や提案をいただけるので生活者にとってプラス」と、女性活用のメリットを訴えた。

森会長の進退に関しては「ご自身の真意をもう1度説明していただきたい」と言及を避けつつ、女性の立場の現状などを含めて「今回の件で、あらためて見直していく必要があるのではないでしょうか」と話した。【鎌田直秀】

森会長「邪魔な老害、粗大ごみなら掃いて」会見全文【動画】はこちら―>