東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)が辞任する意向を固め、後任として日本サッカー協会(JFA)相談役の川淵三郎氏(84)を起用の最終調整に入っていることに11日、街の人からは厳しい声が上がった。

大会開催までの期限が迫っている中での会長交代に、30代の男性会社員は「責任をとること自体は良いと思うが、このタイミングで代わっても良い方向に転ぶとは思えない」と語った。その上で「年配の方が上の席に座り続けて、若い人や一般の方との考え方が乖離(かいり)している」と懸念。50代の会社経営の男性は「森さんの発言は時代に沿っていなかったが、人脈には期待ができた。川淵さんにそれがあるのかは分からない」と不安を口にした。また、森氏の女性蔑視の発言について、30代の女性会社員は「女性として生きてて思うのは、ああいう発言をするような人はどこの会社にもいるよ」とあきれた表情を見せた。

一方で、都内の大学に通う男性(20代)は一連の報道に「少しだけ世間の風当たりが強すぎる気もする」と話した。会長がサッカー界の重鎮に代わることに「組織を動かすという面では森さんと遜色ない」と期待を寄せた。【澤田直人】