パリ五輪(オリンピック)柔道女子52キロ級で2大会連続の金メダルを目指す阿部詩(23=パーク24)が3日、五輪競技後のパリの景色を思い浮かべた。

都内で行われている全日本合宿に臨み「いろいろな強い選手がいる合宿。自分の弱い部分、持ち味を再確認しながら、どこが足りないかを見つける課題を持っています」と狙いを明かした。

4月にはパリで兄の一二三(26)とイベントに参加し、他競技の選手との交流も生まれた。2人で街を10キロほど走ったといい「パリの有名どころを回りました。エッフェル塔の目の前で『優勝して、エッフェル塔を2人で見た時って、どんな景色になっているんだろう』と考えたときには、ゾクゾクというか、東京オリンピックで優勝した時の感じを思い出しました」とイメージを膨らませた。

現在は自らの柔道を見つめ、苦手な組み手の際に我慢する稽古を積んでいる段階。大舞台に向けて「パリはすごくオリンピックムードで、どこを見てもマークだったり、旗が掲げられている。あらためて『この地で開催されるんだな』と実感した時に緊張だったり、覚悟が決まった。行って良かったと思います」と刺激を力に変える。【松本航】