92年バルセロナ五輪テコンドー女子代表の高橋美穂さん(46)は今回の騒動を受け、「森会長ご本人は、何が良くなかったのか理解されていないのでは」と厳しく指摘した。

19年秋、全日本テコンドー協会の理事だった高橋さんは、当時の金原昇会長に対し、組織体制の刷新を訴えて辞任した。そうした経験を持つからこそ、今回の件でも、スポーツ界の組織構造のゆがみを感じずにはいられない。「森会長の発言に対して、周囲の人がそれは間違っていると感じていても、指摘できない。イエスマンばかりだからこそ、こういう状況になってしまう」と憂う。

JOCの山下会長や、スポーツ庁の室伏長官らは、森会長の失言後も沈黙が続いている。それについても高橋さんは、「山下さんや室伏さんたちがどう思っているのか、しっかり発信して欲しい」と訴えた。