ボート場で働いていた少女が、プロレーサーの道を歩き出した。女子ボートレーサーを紹介する「ビューティフル・ボートレース」は、西岡育未(22=徳島)を取り上げる。ファンをアテンドする立場から、水面に飛び出し、レーサーとして羽ばたいた。仕事に、プライベートに、充実した日々を追った。

アクアコンシェルジュから華麗に転身した西岡育未
アクアコンシェルジュから華麗に転身した西岡育未

 -デビュー前、住之江ボート場で働いていた

 西岡 高校卒業後、やまと学校(ボートレーサー養成学校)に合格するまでの間、働いていました。

 -仕事を選んだ動機は

 西岡 ボートレースに関わる仕事をしたかった。ネットで募集を見て、応募しました。

 -具体的にはどんな業務を

 西岡 アクアコンシェルジュ(住之江ボートに来場したファンの案内や誘導、イベントのアテンド業務などを行う女性従業員)として働いていました。

 -働いていた時の心境は

 西岡 目の前で選手が走っていたので、いいなあ、早く(選手に)なりたいなあと思っていました。

 -職場の雰囲気は

 西岡 一緒に働いていた人たちも、(選手になれるように)応援してくれました。

アクアコンシェルジュ時代(手前右から2人目が西岡)
アクアコンシェルジュ時代(手前右から2人目が西岡)

 -やまと学校には4度目の試験で合格。なぜ、選手を目指した

 西岡 高校3年の進路相談の時、何か変わったことをしたいと考えたからです。

 -進学校に通っていたのに、どうして

 西岡 4年間大学に行っても、ビジョンが見えなかったからです。

 -ボートレースのことは知っていた

 西岡 小学1年のころから、父親に丸亀ボート場に連れて行ってもらっていました。

 -運動神経は

 西岡 運動は得意な方でした。

 -念願のレーサーとしてデビューし、約8カ月。目標の選手は

 西岡 レーサーという職業自体が格好いい! 目標の選手はたくさんいすぎて選べません。

 -同世代の女性と比較して、恵まれていると思う点は

 西岡 仕事が楽しいです。レースに行っても、練習に行っても楽しい。私の年だったら、まだ学生の人もいるし、働いていても、そこまで、給料をもらえないと思うので。

 -プライベートで凝っていることは

 西岡 写真を撮ったり、実家のハムスターと戯れたりすることです。DVDを買って、家でヨガも始めました。今後やりたいことはアウトドア。サーフィンとかをやってみたい。

イケメンジョッキーに挟まれ? キュートな笑顔
イケメンジョッキーに挟まれ? キュートな笑顔

 -昨年はけがも経験。しかし、その間に新たな趣味が見つかった

 西岡 入院中に競馬が好きになりました。先輩たちと語り合っています。JRAの浜中俊、戸崎圭太騎手が好きです。

 -最後にレーサーとしての目標を

 西岡 A級に上がって、普通にSGに出られる選手になりたい。今はメンタルが課題だけど、たくさん練習をして自信を付けたいです。

※次回は2月14日更新予定

 ◆西岡育未(にしおか・いくみ)1994年(平6)11月22日、徳島県生まれ。116期生として、15年5月児島一般戦でデビュー。昨年の獲得賞金は190万5000円。158センチ、45キロ。血液型B。