川口オート優勝戦は湿走路で行われ、地元の加賀谷建明(37=川口)が今年初、通算13回目の優勝を飾った。

 加賀谷が得意の雨で躍動した。「最初内に向けたら少し滑ったので内すぎるのは駄目だと思った」。スタートは7番手。すぐにコースを修正して、スムーズに順位を上げた。3周回で2番手に進出して岩田を射程圏にとらえた。4周回には3番手が大きく離れ、岩田と加賀谷のマッチレースとなった。「川口の雨は走路がぬれていればどこでも利き、滑らなくて走りやすくていい。恵みの雨だった」。冷静に追って差を詰めた加賀谷が、5周1角で岩田の内に飛び込んで勝負を決めた。

 今月は伊勢崎のG2稲妻賞争奪戦(8日開幕)、川口のG1日刊スポーツキューポラ杯(18日開幕)とグレード戦が続く。「記念でも優勝戦に乗って優勝したい」。上昇機運に乗った加賀谷から目が離せなくなった。【海老原実】