香川vs徳島で争われる「G1四国地区選手権」が、明日5日から10日までの6日間、丸亀ボートで行われる。

 「絶対に勝ってやる」。石丸海渡に気迫がみなぎっていた。

 1月3日、オール香川の優勝戦。3コースからコンマ06と気合の踏み込みでイン重成一人にまくり差しで迫った。しかし、わずかに及ばず2着に終わった。準優は4カドからコンマ03のスタートでイン三嶌誠司をまくり切った。それでも満足することなく「明日が大事」と笑顔はなかった。

 初めて減量にも挑み、頰のこけた精悍(せいかん)な顔つきになっていた石丸。格上相手に果敢に挑み切り、今年に懸ける思いを正月戦でぶつけた。

 11年、今治西高校の二塁手レギュラーとして夏の甲子園に出場した。スポーツ推薦でやまと学校に入学、13年5月にデビューした。それから2年半は「いったい何をしてきたのか」とじくじたる思いを抱いていた。

 野球を始めたが小柄な体にコンプレックスを抱きながら、「力でなく技で勝負」とコツコツ努力を重ねてレギュラーをつかみ取ったあの頃。その純粋な心意気をプロのレーサーとしてぶつける時がきた。

 「親身になって指導してくれた福田(雅一)さんや塩田(雄一)さん、支えてくれた家族や同級生の彼女のためにも今やらないと…」。初のG1挑戦は、正月戦と同様に気合MAXで挑む。

 ◆石丸海渡(いしまる・かいと)1993年(平5)6月21日、愛媛県生まれ。112期として13年5月の丸亀でデビュー。初1着は13年12月の丸亀。昨年の獲得賞金は1325万8000円。164センチ、56キロ、血液型O。