田中茂(飯塚=40)が鮮やかなさばきで09年5月の船橋G1黒潮杯以来、8年ぶりのグレード戦優勝を飾った。G2優勝は4回目。今年優勝は初で通算44回目。2着は鈴木圭一郎、3着は中尾貴志が入った。

 追い巧者の田中が完璧なレースを披露した。10H中枠からS4番手に付け、3周3角で2番手に上がると6周1角で先行する中尾を抜いて首位を奪い快勝した。

 表彰台では左手を突き上げて「(得意の)どんなもんじゃい」と3連発の雄たけびを上げて喜んだ。レース内容にも大満足だ。「Sは勝負にいって少し浮いたけど4番手が取れたのは大きかった。2番手に上がってからは中尾君の大きなコースに惑わされず自分のコースを走って少しずつ追いついていった」と勝因を話した。レース直前まで調整を行い車の仕上がりも良かった。最後に「G(グレード戦)を取ったのはひとつの励みになったし、まだやれるんだ」と今後の飛躍を誓った。【大野義孝】