舌出しウオッカ別次元2馬身先着/天皇賞
<天皇賞:追い切り>
女帝がなめてかかる!? 天皇賞(秋)で牝馬史上初の連覇&7冠を狙うウオッカ(牝5、栗東・角居)が28日、栗東Cウッドコースで3頭併せで追い切られ、舌を出しながら併走馬を2馬身ちぎり捨てた。騎乗した武豊騎手(40)は状態面を保証し、勝利への執念をあらわにした。G1馬9頭を含む18頭の枠順は29日に確定する。
今回も別次元の迫力だった。毎回調教で抜群の動きを見せるウオッカだが、併せたパートナーが気の毒なほどの圧倒的な存在感を発揮した。武が「GOサインを出すというより、手綱を緩めた程度」という仕掛けでも、3頭併せの真ん中から、楽々と抜け出した。ラスト1ハロンは11秒6の切れ味。先行して内に入ったダノンプログラマー(3歳1600万)には2馬身先着。直線でいったんは外から追い上げたトーセンモナーク(古馬1000万)は、はるか後方に置き去りにした。
もともと1回使うと調子を上げるタイプだし、それ以上に、惜敗の後はMAXの力を出してくる馬。2着後のレースは4戦4勝で勝率100%を誇る。06年阪神JF、07年ダービー、08年安田記念、そしてダイワスカーレットとの2センチ差の激戦を制した昨秋の天皇賞と、G1・6勝のうち4勝が前走2着をバネにして勝利を手にした。
「今年に入ってずっと安定している。いつものウオッカらしい走り。去年の秋よりリラックスしている」と、武は追い切り内容を満足そうに評価した。昨年は坂路での単走追いだったが、今年は春と同じパターンでCウッドで追い切った。中2週でも3頭併せでやれたのは、馬体の回復が早く、精神面が成熟したから。毎日王冠2着からの上昇カーブは昨年以上かもしれない。
巻き返しに向けての期待感は誰よりも武が感じている。「勝たなきゃいけない立場の馬」「求められるのは1番だと思う」「ヴィクトリアマイル、安田記念とあれだけのパフォーマンスを見せた。何としても勝ちたい」。短い会見中でも、何度も勝利を意識した言葉を口にした。
勝てばシンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクトに並んでJRA7冠のタイ記録達成となるとともに、ジョッキー自身も秋の天皇賞3連覇となる。「去年もそうだったが、本番できっちり決めたい」とV宣言するあん上が女王の力を引き出せば、写真判定不要の快勝もありそうだ。【高木一成】
[2009年10月29日8時14分 紙面から]
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