日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(64)がUAEへの“復讐(ふくしゅう)”を胸に年を越す。日本協会は22日、各カテゴリーの日本代表の17年日程を発表。東京・JFAハウスで会見した指揮官は9月のW杯アジア最終予選初戦で敗れたUAEに対し、「ほおをたたかれた。早くやり返したい気持ちでいっぱいだ」と発言した。17年初戦となる3月23日、アウェーでの再戦で倍返しする!? 

 ハリルホジッチ監督が復讐に燃えている。W杯ロシア大会出場国が決まる勝負の17年。アジア最終予選は来年3月から9月までに後半戦5試合が組まれているが、まずは今年9月の初戦で敗れたにっくきUAEが標的。田嶋会長を筆頭に、なでしこの高倉監督ら全カテゴリーの監督らの前で、宣言した。

 「UAE戦で、ほおをたたかれた。まだフラストレーションがたまっている。まだまだ、たたかれた痛みは残っている。早くやり返したい気持ちでいっぱいだ」

 日本人の他人を敬う姿勢を評価しつつ、ピッチ外ではその姿勢がマイナスになると言い続ける。区切りの会見で、あらためてその姿勢を強調した。

 つまずいたUAEとの初戦から何とか盛り返し、予選B組をW杯出場圏内の2位で年を越す。気持ちに余裕も出てきた。「私はいつだって勝ちたい。勝ちたい人間だ。すでに2カ国で(W杯の)最終予選を勝ち抜いている。ただ、その中でも、特別な愛着を抱いているのは日本のA代表だ」。コートジボワール、アルジェリアを率いた実績を口にした。

 順調に突破が決まれば、未定となっている来年10、11月の活動ではアウェーで強豪国相手に腕試しするプランを描く。機嫌は上々で、注目を集めるU-19(19歳以下)の久保について聞かれると「まだ15歳。落ち着いて下さい。ここから3年が大事。日本の宝としていかなくてはならない」。周囲に優しくくぎを刺す、いつにない余裕を漂わせた。【八反誠】