岡田ジャパンが、清水DF高木和道(27)を日本代表候補合宿(21~23日、千葉)に追加招集した。19日、岡田武史監督(51)が視察した横浜-清水戦終了後に発表された。高木は各世代を含め、今回が初の代表候補入り。身長188センチの大型センターバック(CB)で、この日はシュート15本を浴びながら1失点に抑えた清水守備陣の要。層の薄い日本代表CB陣の新戦力候補に選ばれた。

 高木にとっては、まさにサプライズだった。ロッカー室で長谷川監督から「おめでとう」と声をかけられた。「何のこと言ってんのや?

 と思いました。まさかって感じ」。代表歴は「高校の時の滋賀県選抜のみ」という。

 現在の日本代表は、大型CBの発掘が急務だ。3月26日のW杯アジア地区3次予選バーレーン戦では、3バックでCBが本職なのは中沢(横浜)1人で、平均身長が180センチ。そこを突かれて決勝点を許し、0-1で敗れた。仮に高木と中沢、やはり今回初招集の寺田(川崎F)の3バックなら、188センチの「青い山脈」が形成できる。

 空中戦だけでなく対人にも強く、前線へ正確なロングフィードを送れるのが高木の持ち味。これまでもリストアップはされていたが、故障などでチャンスを逃してきた。「こういう自分みたいな選手が代表に入れば、子どもたちにも夢を与えられると思う。とりあえず、必死にやります」。27歳の新戦力候補は、初々しく話した。【浜本卓也】