日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)が、日本協会のスポンサーでもあるアディダス社と、個人契約を結ぶことが28日、分かった。同監督だけではなく、ともに来日しているコーチングスタッフ4人もまとめて契約を結ぶ方向だ。同監督の契約金は年間1000万円(推定)。同社は、ザックモデルを販売することも計画しており、シューズだけでなく、ジーパン好きの監督にちなんだ「ザック・ジーパン」が販売される可能性もある。

 斬新な企画が持ち上がった。日本協会と年間約20億円のスポンサー契約を結ぶアディダス社が、ジーパン好きのザッケローニ監督モデルのジーパンを開発する可能性が出てきた。同社は、同監督が来日した直後から個人契約を打診。同監督がセリエAのユベントスを指導した時に縁を結んだライバルのナイキ社より1歩先に動き、近日中にも契約がまとまる見込みだ。

 アディダス社関係者は「まだ正式に契約を結んでないので、詳しいことは言えないが、世界的に有名な監督だし、契約した後は商品開発にも力を貸してもらうことは考えられます」と話した。スポーツ用品メーカーは有名選手と契約を結ぶと、その選手モデルのスパイクなどを開発し、売り上げを伸ばすことがある。しかしザッケローニ監督の場合、ジーパン好きで、視察先には必ずジーパン姿で現れることから、そこに着目した。

 同監督は再来日した際に「イタリアから荷物もたくさん持ってきたし、これから日本に住んで本格的にチームをつくります」と話している。大きなトランク3つに、服や靴など50キロ以上を持参したが、その荷物の中に、ジーパンが10本以上も入っていたという。普通はスーツで臨む再来日の記者会見場にも、4人のコーチも含む「ザック5」全員がジーパン姿で現れたほど、愛着がある。

 アディダス社とは年間1000万円の契約で、ザック・ジーパンが発売された場合、契約金とは別に売上金の一部をもらうことになる。初陣となるアルゼンチン戦(10月8日、埼玉)の前売り券は、15分で売り切れたほどの注目度だ。30日に発表される初代ザックジャパンだけでなく、ザック・ジーパンにも注目だ。【盧載鎭】