韓国KリーグのFCソウルと移籍交渉中だった浦和FW高原直泰(31)が急転、同リーグの水原三星へ移籍濃厚になったことが19日、分かった。浦和との契約期間が残る今季終了までの期限付き移籍で、移籍金は推定5億5000万ウォン(約4190万円)。近日中に高原の代理人が来日し、浦和側と最終交渉を行う予定。早ければ今週中にも正式決定する。

 高原側は、クラブ間で大筋合意していたソウルとの最終交渉に臨んでいたが、先週末に状況が一変。レンタル移籍終了後の再契約条件などで折り合いがつかず、さらに、日本人FWの大型補強に対してクラブ内部やサポーターから批判が噴出したこともあり、ソウル側が急きょ撤退した。そこに新たな移籍先として急浮上したのが、ソウルとはライバル関係にある水原だった。

 水原はKリーグでも圧倒的な人気を誇る強豪。リーグ優勝4回、アジアクラブ選手権(アジアチャンピオンズリーグ=ACLの前身)も2度制覇した。ただ、今季は現在リーグ11位と低迷しており、6月には車範根監督が辞任。9月にはACL準々決勝も控えており、チームの立て直しが急務となっていた。

 既に浦和側へ文書で正式オファー。18日にクラブ首脳と高原の代理人が条件の詳細を詰め、合意に達した。柱谷GMは「浦和で試合に出られない以上、高原にとって、1日でも早く移籍先を決めた方がいい。サポートしたい」と話しており、正式決定に向けて大きな障害はなさそうだ。