浦和が日本代表MF細貝萌(24)に契約更新の大型オファーをしたことが25日、分かった。細貝との現在の契約は今シーズンいっぱいで満了するが、来季の戦力整備に着手したクラブ側は、主力ボランチとしての貢献度を高く評価。さらに、ザッケローニ新監督のもとで14年W杯出場を目指す新生日本代表に招集されるなど将来性にも期待し、最低3年から5年間の長期契約を打診した。

 浦和の柱谷GMは「プレーではもちろん、ゲームキャプテンとしても引っ張ってくれている。レッズの将来を担う選手」と期待する。現在の推定年俸は2000万円だが、同GMは「クラブとして誠意を示していく」と金銭面の条件も考慮する考えで、50~100%の大幅アップの可能性もある。代理人を通して交渉を開始しており、条件面などをさらに煮詰めていく。

 細貝は05年に前橋育英から浦和に入団し、来季でプロ7年目。豊富な運動量とフィジカルの強さはJ屈指といわれ、今季は鈴木の負傷離脱、阿部のレスター移籍などで戦力不足に陥ったボランチの軸としてチームを支えた。08年にU-23(23歳以下)日本代表で北京五輪に出場。今年9月のキリンチャレンジ杯パラグアイ戦ではフル出場でAマッチデビューを飾った。浦和にとっても14年W杯を見据えた次世代の「顔」。期待の大きさが、大型オファーの形となって表れた。

 ただしW杯南アフリカ大会後に日本人選手の評価が海外リーグで高まっており、今後、国内外のクラブから獲得のオファーが届く可能性もある。浦和は今季で契約が満了するフィンケ監督を含めた来季のチーム体制を11月末までに定める方針で、戦力の核となる細貝の去就にも目が離せない状況となった。