<陸上世界選手権>◇第1日◇10日◇モスクワ・ルジニキスタジアム発着特設コース◇女子マラソン

 ロンドン五輪で16位だった木崎良子(28=ダイハツ)は、銅メダルの福士加代子(31=ワコール)に3分以上離されたものの、2時間31分28秒で4位入賞を果たした。

 価値ある4位だった。木崎は8キロ付近の給水所でペットボトルを右足に当て、バランスを崩した。しばらく足を引きずるほどの痛みも焦らない。ペースを維持し、持ち前のピッチ走法で徐々に順位を上げる。昨年ロンドン五輪16位を上回る4位。ゴール後、順大時代に4年連続で箱根駅伝に出場した父和夫さんと母泰子さんを見つけると、涙を流しながら手を上げた。

 不完全燃焼だったロンドン五輪。心身ともに負担の掛かる競技だが、すぐに気持ちを切り替える。日本の女子マラソンの五輪選手が翌年の世界選手権に出場するのは初。その執念は本番でいきる。序盤のアクシデントを乗り越え、終盤の粘りにつなげた。

 「最初の種目で勢いをつけ、あとの選手に元気を与えたかった。五輪ではだめだったので」。日本陸連は低迷打破と選手に奮起を促すため5人の出場枠を3人に絞った。銅メダルの福士に次ぐ4位。1年を経て、しっかりと自分の役目を果たせた。「もう1度、大きな大会に出たい」。次はメダルと心に決めた。