遼今季初優勝で自力全英切符/男子ゴルフ

- 16番ホール、チップインイーグルを決める石川遼(撮影・上田博志)
<男子ゴルフ:ミズノオープンよみうりクラシック>◇最終日◇28日◇兵庫・よみうりCC(7230ヤード、パー72)◇賞金総額1億3000万円(優勝2600万円)
石川遼(17=パナソニック)が、初の全英オープン(7月16日開幕、ターンベリー)でも自分流を貫く。ミズノオープンよみうりクラシック優勝で、世界最古メジャー大会の出場権を獲得。海風が強いリンクスコースに対しても「先入観は持たない。全ホール、ドライバーかも」と、得意の“ドライバー大作戦”を示唆。マスターズ後に瞬発力とバランスを強化し、スケールアップしたゴルフで、再び世界に挑む。
未知の舞台にも、石川は自分を貫く。全英オープンは毎年、海沿いのリンクスコースで開催される。今年のターンベリーも、海風が吹き、寒暖差も激しく、垂直の壁が行く手を阻むポットバンカーも待つ難コース。だが、よそ行きのゴルフはしない。
全英切符を手にして、あらためて「僕の持ち味は、小さいかもしれないけどある。できるだけ、持ってるものを使う。全ホール、ドライバーかもしれないですね」と宣言。「先入観は一切持たず、向こうで感じたまま、クラブ選択を決めていく」と話した。
スケールアップしたドライバーショットを、本場英国のファンに見せるチャンスだ。メジャー初挑戦だった4月マスターズは予選落ち。ウッズやミケルソンら世界超一流のスイングを間近で見て、驚いた。「振りが違う。すごすぎる」。
帰国後、スイングの「爆発力」を上げるため、仲田健トレーナー(40)とともに着手したのが瞬発性の強化だ。4・5キロのメディシンボール投げ、縄跳び、短距離ダッシュなど、週3度の筋トレで体重は4キロ減の69キロ、体脂肪も3%減の9%に研ぎ澄ました。そのためヘッドスピードは毎秒2メートル上昇し52メートルに。5月三菱ダイヤモンド杯では296・25ヤードで平均飛距離1位に輝いた。昨年より約6ヤード増だ。スピードが増した分、タイミングのズレも大きく、2週前の日本プロまでは「フック病」にも悩んだが、ミズノよみうりでは復調した姿を見せた。
体のバランスも良くなった。目をつむったままの片足スクワットなどを重ね、傾斜地からも体勢が崩れないスイングをつくった。高低差最大42ヤードと、アップダウンが激しいよみうりCCでもバランスは崩れず、パーオン率75%(2位)の高数値を残した。
コーチの父勝美氏も自信を深める。「全英は優勝を狙うつもりで行きます」と超強気。全英か8月全米プロで4位以内に入れば、来年マスターズの出場権を得る。勝美氏は「全米プロまでに、来年のマスターズ出場を決めたいね」と真顔で言った。
石川の気持ちも充実している。「ひきつけるプレーをメジャーでもやりたい。17歳でその1歩を踏み出せたのは大きい。今のままで通用するとは思わないけど、当たって砕けろです」。17歳で同一年メジャー3大会出場は前代未聞。得意のドライバーを手に、リンクスに立ち向かう。【木村有三】
[2009年6月29日8時28分 紙面から]
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