【コーラー(米ウィスコンシン州)9日=阿部健吾】世界一のバンカー数を無視して攻めろ-。12日開幕の全米プロに向けて、石川遼(18=パナソニック)は会場のウィスリングストレーツ・コースで練習ラウンドを行い、イン9ホールを回った。世界一、1000個を超えるとも言われるバンカーが難敵だが、「ラフより打ちやすいところもある。意識的に避ける必要はない」と強気の姿勢をみせた。同コース開催の04年大会覇者ビジェイ・シン(フィジー)も攻略の鍵に「アグレッシブさ」を挙げ、攻めを促した。
30度を超える蒸し暑さの中のティーグラウンドで石川は、ミシガン湖岸につくられたコースを冷静に見つめていた。
石川
実際に影響を与える数は、他のコースに比べてちょっと多いくらい。フェアウエーの真ん中にバンカーがあるわけではないし、吸い込まれるように造ってはない。意識的に避ける必要はないのかな。
同じリンクスで、バンカー数の多さで有名な、7月全英オープンを戦ったセントアンドルーズでさえ112個。10倍近い数になるが、ある程度無視できると判断していた。
主催の米プロゴルフ協会の発表では1200個以上。11時間かけてカウントし、967個だという人物もいる。メンテナンス責任者のマイク・リーさん(45)は「ここは断トツで世界一の数です。プレーに関係ない所も多いけど、精神的に難しさをかき立てるのが狙い」と説明。心理的プレッシャー克服が鍵になるが、石川は「ものすごいラフで止まるより、バンカーの方が良い場合もある」と強気だった。
今コースで行われた04年大会の覇者V・シンも、「ホールを攻撃しないとバーディーは取れない」と話す。視覚的に影響され、守りの姿勢に入るのを避け、「真っすぐ正確に長くボールを打つことだ」と力説。バンカーに惑わされず、攻めることが重要だとした。
最年少出場の17歳10カ月で出場した昨年は、メジャー初の予選突破を果たした。「あの時は残り2日間は楽しいだけしか求めてなかった。今年は予選通過したらトップ10を目指す。1年前は考えもしなかったですけど」。恐れず攻めた先に、結果もついてくる。

