石川遼(20=パナソニック)が「日本タイトル」と「世界基準のショートゲーム技術」の二兎(にと)を追う。男子ゴルフの今季国内メジャー初戦となる日本プロ日清カップは今日10日、栃木・烏山城CCで開幕。きつい傾斜が入り組む国内屈指の難グリーンについて「日本では数少ない、練習になるコースだと思う」ととらえた。

 「当然勝ちたい。でも一方で僕は出場する試合数が多く、空き週に技術的な修正をできないので、こういう練習やテストの意味も込めた週をつくらないと」。9日の練習ラウンドでは、本番で予想されるカップ位置にとらわれず、難しいラインを想定して、パットやアプローチ練習を繰り返した。ピン型の新パターを、通常とは逆の左手が下になるクロスハンドで握る新打法もテストした。

 初の日本タイトル奪取へ、最大のチャンスであることに変わりはない。「ジュニア時代、ここで5、6回は優勝した。第2打地点からグリーン面が見えなくても、俯瞰(ふかん)したグリーンがはっきり思い浮かぶ」。結果、内容ともに、将来の米ツアーにつながる一戦にする。【塩畑大輔】