昨季チャレンジツアー賞金王の今平周吾(22=フリー)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算136、8アンダーで首位に並んだ。2番でボギーをたたいたが、3番で4メートルのパーパットをねじ込んだ。「あれが入ってなかったら、流れが変わっていた」と振り返る、大きな分岐点だった。

 埼玉栄高1年時の08年日本ジュニアでは松山英樹(23)との最終日最終組対決を制して優勝。翌年高校を中退して渡米し、全米ジュニアでベスト8。この時優勝したのが、ジョーダン・スピース(21=米国)だった。昨年11月のカシオワールドオープンでは第1日に66をマークし、初めてツアーでトップに立った。最終日も最終組でスタートしたが、75をたたいて結果は22位。「悔しかったですけど、その経験も生きていると思います」と話す。

 心強い味方もいる。中学時代から知っている柘植野徹キャディー(22)だ。プロを目指している柘植野さんにお願いして、期間限定でバッグを担いでもらっている。「ラインを読むのがうまいし、自分の癖も分かっている」と全幅の信頼を置く。

 前日28日には同組だった尾崎将司(68)にロッカー室でツーショット写真を撮ってもらったという22歳。この日腰痛で棄権したジャンボから「頑張れよ」と激励も受けた。夢のツアー初優勝へ「最終日に上にいられるように、目標のスコアに向かってゴルフをしていきたい」と静かに意気込んだ。