女子15~17歳の部は、新垣比菜(16=沖縄・興南高2年)が5アンダー68で首位発進した。先月は女子ツアーで3週連続トップ10入り、2週前の全国高校選手権で優勝と好調を維持。野球部の甲子園での奮闘も励みに、ジュニア日本一の称号を目指す。昨年日本女子アマ優勝の蛭田みな美(福島・学法石川3年)も首位に並ぶ。昨年覇者の勝みなみ(17=鹿児島高2年)は73で16位発進となった。

 新垣の勢いが止まらない。3番パー5では第3打をカップ横30センチにピタリ、5番では3・5メートルのパットを沈め、7番ではグリーン手前からの15ヤードをチップインバーディーだ。「グリーンが遅く感じたけど、うまく合わせていけた」。プロに交じってもまれ、コースマネジメントも上達。目標を1日5アンダー×3日間と設定し、そのシナリオ通りのスコアで回ってきた。

 当初は沖縄県予選で敗退も、来週のAPGC選手権(台湾)のメンバーに選ばれ、3日に「海外派遣のシード選手」という資格での出場が決定。直後に高校選手権を制し、「一番取りたいタイトル」という本大会に乗り込んできた。前日には開催地川越市の名物ウナギをペロリ。「それがよかったのかもしれません」と愛らしい笑みを見せた。

 発奮材料は他にもある。興南高の野球部が甲子園に出場、エースの比屋根投手は学校では隣の組で、テレビ中継を見て「感動しました。ハラハラもしたけど楽しかった」。17日の準々決勝は本コースへの移動中、羽田空港で見守ったが、惜しくも敗戦。「(野球が)負けたので、自分は勝ちたいと」と母校の名誉も背負っての戦いでもある。【岡田美奈】

 ◆新垣比菜(あらかき・ひな)1998年(平10)12月20日、沖縄県うるま市生まれ。8歳からゴルフを始める。13年九州女子アマなど優勝。今季ツアーでサマンサタバサ9位、センチュリー21で6位、大東建託いい部屋ネットで7位。ドライバー飛距離は約250ヤード。165センチ、54キロ。