米男子ゴルフ今季メジャー初戦、マスターズ(7日開幕、ジョージア州オーガスタ、オーガスタ・ナショナルGC)に向けた練習ラウンドが6日、同コースで行われ、松山英樹(24=LEXUS)はアダム・スコット(35=オーストラリア)、ダニー・リー(25=ニュージーランド)とともにイン9ホールを回った。

 特に時間を割いたのは、うねりがきついグリーン周りからのアプローチとパット。昨年は開幕2日前に大雨が降り、グリーンが軟らかくなっていただけに「硬くなってましたし、速いですね。去年とは別物だと思う」と警戒を強める。グリーン上では、長くタイガー・ウッズ(40=米国)の専属キャディーを務め、今大会はスコットとコンビを復活させて臨むスティーブ・ウィリアムズ氏と話し込む場面もあった。

 オーガスタの代名詞とも言える“ガラスのグリーン”は覚悟して来ている。「僕に(セッティングが)合うかじゃなく、僕が合わせなきゃいけない。ここまで速いと下りのパットが嫌な感じはある。ショットとアプローチで、そこにつけなければいい話」と言い切った。

 3年連続5度目の出場。「土曜日、1年ぶりに来た時は今までで一番緊張した。期待があるから緊張も生まれてくる。期待半分、不安半分のスタートになる」と率直な心境を明かす。見据えるのはもちろん、日本男子初のメジャー制覇。「目指してますし、そこを目指さずに勝てることはない」と力を込めた。

 ラウンド後はパット、アプローチ、ショットの順番で最終調整。引き揚げる際、これが最後のマスターズとなるトム・ワトソン(66=米国)の姿を練習場で見つけると、相手の邪魔にならないタイミングを見計らい、自ら歩み寄って握手を求めた。メジャー8勝のレジェンドに自然と敬意を払う姿は米ツアーになじんだ証明のようで、何とも頼もしい。日本時間午後11時21分、大事な第1日のティーオフを迎える。