女子ゴルフの渡辺彩香(23=大東建託)がこのほど、サッカー元日本代表の中田英寿氏(39)と初対面を果たした。

 14年11月からデサントゴルフのアンバサダーを務める中田氏。渡辺が同社とウエア契約を結ぶ縁もあり、かねて大ファンと公言していた憧れの存在と対面した。

 12月の宮古島で2人のラウンドも実現。国内ツアー屈指の飛距離を誇る渡辺は、ドライバーを一切使わない中田氏のスタイルに驚きを隠せなかった。「信じられません。ドライバーは気持ちいいですよ」と勧めたが、中田氏が「ドライバーを使わずにアイアンだけで正確なショットを意識しています。それが自分のゴルフです。サッカーでもゴールを決めるよりスルーパスの方が好きなように、ドライバーよりアイアンが好きなんです」とこだわりの強さをのぞかせる一幕もあった。

 東京五輪での金メダルを目標に掲げる渡辺。「メジャーなどのタイトルは自分や周りの人のためのものですが、オリンピックは日本の代表として戦うので、日の丸の重みはメジャーよりも重いと思っています」と自らの考えを伝えると、中田氏は「僕が海外に行ったのは21歳の時。そしてオリンピックもW杯も経験しました。その時から先の目標を見据えるというよりは、毎週の試合をどうしていくのかということを大事にしてきました。今も当時もですが『自分の理想にどれだけ近づけるか』ということが自分の目標ですね」と自らの経験を踏まえて応じた。

 対面を終えた渡辺は「中田さんがアイアンショットを追求されているので、私はもっとドライバーショットを極めていきたいと思います。中田さんのお話にもありましたが、今後は『自分がどうしていきたいのか』ということも考えていきたい」と刺激を受けた様子。中田氏は「実際にお会いして優しそうで素直だと感じましたが、それよりも頑固だなと(笑い)。ドライバーへのこだわりもそうですし、日本代表への思いもそう感じました。自分を強く持っている方だと思いましたし、こういう人が強くなり世界で戦えるようになるのだと思います」と話した。