米男子ゴルフの今季レギュラーツアー最終戦、ウィンダム選手権(17日開幕、ノースカロライナ州グリーンズボロ・セッジフィールドCC)に出場する岩田寛(36=フリー)が16日、コースで最終調整した。

 ウエーティング1番手で14日に渡米。現地入り後、欠場選手が出たことで出場が決まった。「来て入らなくてもしょうがない、来て出られたらラッキー。200位以内に入ったら、また入れ替え戦にも出られるので」。限定的な資格でスポット参戦している今季は出場9試合にとどまり、ポイントランクも202位。この試合でポイントを積み上げて200以内に滑り込めれば、4試合にわたる米下部ツアー入れ替え戦に進むことはできる。

 仮に入れ替え戦出場が決まっても、今大会後に1度帰国。24日開幕のRIZAP・KBCオーガスタ(福岡)を皮切りに日本ツアー3試合を戦った後、入れ替え戦は第2戦のアルバートソンズ・ボイス・オープン(アイダホ州ボイス・ヒルクレストCC)から「3試合勝負です」。昨年は最終戦がハリケーン接近で中止となる不運もあってカード獲得を逃したが、過酷な日米7連戦で二兎(にと)を追う覚悟だ。

 完璧主義者ゆえに悩みも深く、最近は夢の中でもゴルフをしているという。「悪いショットで目が覚めることもあって…」。心をすり減らしながらも異国での戦いをやめようという気は起きない。「僕は(米ツアーに来ることはリスクではなく)リターンしかないと思ってます。いろんなコースを知ることができて、自分に足りないものが見えて、お金の心配も、こっちは(稼げれば)5倍くらいは違うし…」。大好きなゴルフを、より極められるこの地で戦う資格を手放すわけにはいかない。そのためには、まず予選通過が条件となる。