午前組でルーキーの古川雄大(ゆうき、23)が5バーディー、2ボギーの68で回り、3アンダーで首位と1打差の2位につけた。昨年のこの大会でプロデビューした古川は、スタートの10番パー4で第2打をピン2メートルにつけバーディーを奪うと、前半を3バーディー、1ボギーの34。後半も2バーディー、1ボギーと伸ばし上位につけた。

「10番でいいティーショットからいいセカンドで2メートルちょっとのバーディーを取れた。スタートからいい流れを切らすことなくラウンドできた」と笑顔で振り返った。9番プレー中に濃霧による視界不良で約50分ほど中断したが「めっちゃ難しいところを何とかパーでホールアウトできて良かった」。

プロのスタートは、このフジサンケイ・クラシックの予選落ちから始まったが、今年6月のツアー選手権森ビル杯で2位に入り、一躍脚光を浴びた。7月の日本プロ選手権でも9位と、急成長。雄大と書いて「ゆうき」と読む名前の由来をツアー選手権の際には知らず、インタビューを見た親からLINEが入ったという。「雄大な心を持ち、人々に勇気を与える存在になれるようにと付けてくれたそうです」と説明した。

同じ名前でミュージカルや映画、NHKの朝ドラなどに出演した俳優がいる。「エゴサーチしても、名前の横にゴルフとつけないと、ボクは出てこない」と嘆く。俳優のファンのツイートに「名前でテレビ録画したらなんでツアー選手権が録れてるの?」という“苦情”もあった。「小さい頃から知っていて、ゴルフをしてこの人より有名になりたいと今でも思う。めっちゃイケメンの方ですよね」と苦笑交じりに話した。

サッカー少年から小学5年でゴルフを始めた。アマでシングルプレーヤーの父と「土日一緒にできるのがゴルフだった」と転向したが、中学2年でその父に初めてゴルフで勝利した。

将来の夢を「米ツアーに行ってマスターズで優勝すること」と話す。技術はまだまだ発展途上だが「頭を使って、マネジメントで苦手な部分を補ってプレーする」ゴルフが身上。まずは「予選通過して富士桜に昨年のリベンジを果たすこと」。第2ラウンド以降へ、やる気をみなぎらせた。