<男子ゴルフ:中日クラウンズ>◇3日目◇30日◇愛知・名古屋GC和合C(6545ヤード、パー70)◇賞金総額1億2000万円(優勝2400万円)

 首位でスタートした岩田寛(30=フリー)は、1バーディー3ボギー、1ダブルボギーの4オーバー74と崩れ、通算5アンダーの5位に後退した。1番で第1打を隣のホールに打ち込むミス。このピンチを巧みなリカバリーショットでボギーにとどめると、2日目までのショットの精度がよみがえった。

 だが本人が「パットが昨日までより良くなかった」と振り返るように、前半パットがカップに蹴られ続けた。さらに後半は「大会に入ってから、ショットで直したい部分があって、気にしていたらリズムが悪くなった」とショットも乱れだした。

 14番では第1打を大きく左に曲げ、前方のスタッフからOBの可能性を表す青旗を示された。「キャディーからは一応暫定球宣言した方がいいと言われたけど、そのまま打ってしまった」。実際にはコース内にボールはあり、無罰でプレー続行可能だったが、暫定球宣言していなかったため、第1打は紛失球扱いに。このホールを痛恨のダブルボギーとした。

 優勝争いやプレーオフで、集中力を欠いて何度も敗退してきた悪夢がよぎったが、この日はキャディーと「最初からOBを打ったことにしよう」と話し合い、気持ちを切り替えた。ラウンド後は「悪くなっていたリズムも18番で取り戻せた。明日はできるだけスコアを伸ばしたい」と前向きなコメントも。

 仙台生まれ、仙台育ちで仙台を拠点にする。首位とはまだ4打差。被災地を励ますツアー初勝利を、最後まであきらめるつもりはない。