<米男子ゴルフ:全米プロ選手権>◇初日◇11日◇米ジョージア州アトランタ・アスレチック・クラブ(7467ヤード、パー70)

 44歳のスティーブ・ストリッカー(米国)がボギーなし7バーディーでメジャー大会史上最少スコアタイの63で首位発進した。米ツアー通算11勝の実力者もメジャーは未勝利。「大体のことは成し遂げてきたが、難しい目標が残っている」と悲願のタイトルを見据える。

 世界ランキングは米国勢最高の5位。今季米ツアーで平均飛距離287・9ヤードで116位のティーショットに対し、小技の巧みさが光る。パーオンしたホールの平均パット数が最少で、グリーンを外してもパー以上とする確率は2位の数字だ。

 今大会はパー4の12ホール中8ホールが450ヤード以上。飛距離が武器になるように映るが、初日2打差の2位につけた同年齢の友人、ジェリー・ケリー(米国)は「大会前に一緒に練習ラウンドして分かった。ここではパワーよりどこに落とすかが鍵になる」と、ストリッカーのような技術を持つ選手が有利とみた。

 2004年にツアーの賞金シードを失うスランプを経て、ここ3年で7勝と復活した。千載一遇の好機に「自分の実力を証明するのにメジャー大会以上のものはない」と闘志を燃やしている。