<女子ゴルフ:広済堂レディス>◇初日◇30日◇千葉広済堂CC(6337ヤード、パー72)◇賞金総額6000万円(優勝1080万円)
飯島茜(24=TOTO)が女子ツアーの18ホール最少ストローク記録に並ぶ10アンダーの62をマークして、単独首位に立った。10バーディー、ノーボギーで回り、03年ダイキンオーキッドレディス2日目の具玉姫(韓国)以来、2人目の快挙で「日本選手最少記録」を達成。さらに同ツアー18ホール最少パット数19、同9ホール最少パット数8の記録にも並んだ。アイアンの精度が高まり、ビッグスコアの好発進で今季初勝利を狙う。平尾南生子(34)ら3人が5アンダーで2位に入った。
飯島らしい記録達成の瞬間だった。最終18番ロングで、2メートルのバーディーパットを沈めると、右手を控えめに上げるいつも通りのあいさつで、ギャラリーの歓声に応じた。「集中できたのが良かった。でも19パットはあり得ない。自分でもびっくり」と喜んだが、ビッグスコアに沸く周囲を尻目にはしゃぐこともなかった。キャディーを務めた妹の遥さんは「いつもあんな調子ですから」とマイペースな姉を笑顔で見守った。
スタートの1番ミドルで、グリーン手前から15ヤードのチップインバーディーを決めて、勢いづいた。8番ミドルでもチップインを再現して、前後半とも5バーディー、ノーボギーの快進撃。同じ組で回り、開幕戦のダイキンオーキッド初日に63を記録した古閑も「結構、奇跡的。グリーンを外しても(アプローチ、パットが)かみ合えば、こんなスコアが出るんだ」と驚くばかりだった。
驚異のバーディーラッシュは、努力のたまものだ。今年のオフから松原貴弘トレーナーのもとで筋力トレーニングに励んだ。おかげでアイアンの距離が5~10ヤード伸びた。「距離感がつかめていなかったので今季、成績はあまりよくなかったが、調子自体はずっと良かった」。さらに今季から男子プロも指導する井上透コーチと契約。トップからシャープに振り下ろし、クラブヘッドを走らせるスイングを学んだ。アイアンの精度が高まり、距離感の不安を解消して、この日の快進撃につなげた。
またこのコースのグリーンが今年、高麗芝から主流のベント芝に替わったこともあり見事に攻略。18ホールでパット数19、前半アウトで9ホールで同8のツアータイ記録も達成。左目の目線を生かすことで、パット時の顔の開きを抑えた。
昨年、日本女子プロを制して、看板選手に成長した。「重圧はなかったが、周囲の期待に応えようとしていたかも」と今季の出遅れを反省。飯島を指導してきた父一男さんは「今日は上出来。明日以降がどうなるか」と厳しかったが、2位に5打差をつけて今季初勝利を狙う本人は「優勝をするためにも、もっとスコアを伸ばしたい」と、あくまで貪欲(どんよく)だ。【佐藤智徳】

