<ゴルフ:女子プロテスト>◇31日◇岐阜・岐阜関CC(6482ヤード、パー72)

 プロテスト初挑戦の金田久美子(18=ニューキャピタルGC)は、1打足りずに合格できなかった。23位から出て74で回り、通算5オーバー221の27位、「20位タイ以内」の合格ラインに及ばなかった。これまでアマチュアとしてツアーで実績を挙げてきたが、今回は重圧から実力を発揮できなかった。今後は来季のツアー出場権を目指し、ツアー予選会に挑戦する。日本女子アマチュア選手権優勝の森桜子(18)ら通算4オーバー、19位タイまでの26人が合格した。

 金田は思わず、両手で顔を覆った。最終18番パー5。2メートルのバーディーパットはわずかに右に外れて50センチオーバーした。入っていれば、ぎりぎり合格したはずだった。ホールアウトすると涙がほおを伝い、スコア提出を終え、ロッカールームに消えた。

 気を取り直して会見場に現れた。さすがにショックは隠せない。「思ったところに打てたけど、ラインが違っていた…」。これまでツアー競技出場50戦、04年ゴルフ5レディスで3位、今年7月ベルーナレディースでも優勝争い(最終順位16位)と、プロ並みの実力は示してきた。大会前は「トップ合格を目指す」と意気込んでいた。だが、18歳には重圧がのしかかっていた。「今日はあまり強気にいけず、慎重になり過ぎて自分のゴルフができなかった」。15番パー4では第2打をOBとし、痛恨のダブルボギーをたたいた。

 「いつもの自分らしくなかった。こんな自分を見るのは初めて。精神的に駄目ですね」。冷房をかけたまま寝込んでしまい、風邪気味でもあった。「スーパーアマ」と呼ばれた金田が、まさかの不合格。来季ツアー出場権は、20日からのツアー予選会の成績にかかる。12月の最終予選会まで長い道のりだ。「体を治して予選会を頑張ります」。順風満帆だったゴルフ人生に試練の時がやってきた。【三角和男】