<男子ゴルフ:三井住友VISA太平洋マスターズ>◇初日◇13日◇静岡・太平洋C御殿場C(7246ヤード、パー72)◇賞金総額2億円(優勝4000万円)
石川遼(17=パナソニック)が大爆発して、ツアーでは初の首位で発進した。前半の11番パー5でイーグルを奪って波に乗り、1イーグル、6バーディー、2ボギーの6アンダーの66。同組で回った今季米ツアー賞金ランク13位の今田竜二(32)をリードし、マスターズ王者のトレバー・イメルマン(28=南アフリカ)を上回った。ツアー通算3勝目、今季獲得賞金1億円突破へ期待が膨らんだ。1打差の2位には片山晋呉(35)と今野康晴(35)がつけた。
石川のスーパープレー連発に、ギャラリーの歓声は途切れることがなかった。その声は「素晴らしい」を通り越して「恐ろしい」だった。前々週のマイナビABC選手権でツアー2勝目。前週のレクサス選手権では一転、予選落ちした。そして、この日は首位発進。ギャップの大きさは、まだ17歳らしいが、楽しませるすべを知っている。
快進撃は11番で、カラーからパターで直接カップインさせるイーグルで始まった。「あのイーグルは大きい。取りにいったわけではないのでうれしい」と気をよくした。18番パー5では第2打をグリーン左のバンカーに入れたが、見事なリカバリーでバーディー。後半3番パー5でも18番を再現し、4つ目のバーディーを奪った。ミスを恐れず、バーディーを狙い続ける姿勢と同時に、ピンチにも冷静に対処した。
「落とし穴にはまらなかった」と言う。5番でボギーをたたいた。6番パー5でも第1打を左の林に打ち込んだ。しかし、あわてない。第2打を無理せずフェアウエーに出し、残り135ヤードの第3打をピン下1メートルにつけて貴重なバーディーとした。「きょうを象徴しています。悪くなると思ったところが逆に良くなる」。ピンチをチャンスに変え、大ケガをしない。前週とは何かが違っていた。
今大会には車で約1時間かかる河口湖付近の人里離れた所に滞在し、臨んでいる。静寂な環境が疲れた心身をいやす。ラウンド後は2日連続でコースでの練習をやめた。体を優先しなければならない時期にきているという。「それくらい厳しい戦いになってきている。スイングの感じがよいイメージでできているので、練習よりも休むことを優先した」と話した。
ツアー2勝はいずれも最終日の逆転勝ちだった。先行逃げ切りなど頭の中にはない。「明日からはまたゼロからの気持ちで、どんどん攻めていこうと思います」と力を込めた。【三角和男】

