<女子ゴルフ:ヨネックスレディス>◇最終日◇30日◇新潟・ヨネックスCC(6393ヤード、パー72)◇賞金総額6000万円(優勝1080万円)

 上田桃子(23=ソニー)が最悪の場合、右ひざ手術に踏み切る可能性が出てきた。今大会は通算2オーバーの218で19位。1月から発症した右ひざ痛が悪化し、思うようなプレーができなかった。大会のない今週は東京、大阪など5カ所で医者の診察を受ける予定。もし手術となれば、長期離脱は避けられない。初日から首位を守った全美貞(27=韓国)が通算9アンダーで今季初優勝、大会連覇を飾った。

 持ち味の「イケイケゴルフ」は最後まで見られなかった。ホールアウトした上田は「3日間プレーできて良かったけど、思ったより良くないですね」と、黒のサポーターをつけた右ひざを見つめた。

 09年末から右足首に違和感があった。かばって練習を続けた影響で、今年に入って右ひざに痛みが起きた。だましだましプレーを続けていたが、2日目は立っているだけでもつらかったという。最終日は最高気温19度と3日間で最も暖かかったこともあり、強行出場。スコアを1つ伸ばしたが、下り坂を歩くと、右ひざに痛みが走った。

 「今週はごまかし、ごまかしで、ファンに見せられるゴルフではなかった。しっかり治す時期かもしれない」。試合のない今週は東京、大阪など5カ所で医者の診察を受ける。もともと半月板の形が悪く、水がたまりやすかった。仮に手術を決断すれば、長期離脱は避けられず、日米両ツアーのシード権喪失の危機に陥る。「時間をかけて治したいが、時間がかかっても怖い」と上田。大きな問題だけに「いろいろなドクターに診てもらって対処を考えたい」と話した。

 次戦は国内ツアーのサントリーレディス(6月10日開幕、兵庫・六甲国際GC)に出場予定。05年から本拠を置いてきた会場で、2年前には涙の逆転優勝を飾った。特別な大会だが「出たいが、残り試合に響かないようにしたいし…」と慎重に言葉を選んだ。5月上旬には6年間師事した江連忠とのコーチ契約も解消したばかり。上田がゴルフ人生の大事な分岐点を迎えた。【田口潤】