女子プロゴルファー古閑美保(29=京セラミタ)が27日、今季限りの引退を電撃表明した。今回の決断理由に体力、精神面の限界を挙げ、かねて“公言”してきた「30歳までに引退」という初志を貫徹した格好だ。現状では11月18日開幕の大王製紙エリエールレディスが現役最終戦となる。

 女子ツアー仲間は一様に「ビックリ」「さびしい」との声を上げた。この日は明日29日開幕の国内メジャー・日本女子オープン(愛知・名古屋GC和合C)のプロアマ戦が行われた。宮里藍(26)は「(引退発表を)今聞きました。最近ケガをしてうまくいってないのを知ってましたが、まさか引退とは…。年が近い先輩で、面倒を見てもらったこともあり、もう少し頑張って欲しかったです」とコメントを発表した。

 マネジメント事務所の後輩の有村智恵(23)は「『30歳までに…』という話は以前から聞いていましたが…。私も同じ年なら辞めるようなケガだったのかも」と声を落とした。同じく笠りつ子(23)は「もっとやってほしいけど、スパッと辞めるのは古閑先輩らしいかな」と話した。日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長(48)は「昨日、本人から直接電話で報告を受けました。事情はケガもあるし、複合的なもののようで…。(説得するには)本人の意志がとても固かった。ツアーから彼女がいなくなるのは、非常にさびしいです」と残念さを隠さなかった。

 諸見里しのぶは「6月に、私が調子が悪くて悩んでいたので相談に行ったとき(引退を)聞かされました。賞金女王を逃した09年最終戦後『きょうは飲みにいくか!』とわざわざ延泊して、カラオケに連れていってくださった。今回の決断はかっこいいと思いますが、同時にすごく寂しいです」と語った。