<男子ゴルフ:日本ツアー選手権シティバンク宍戸>◇3日目◇2日◇茨城・宍戸ヒルズCC(7313ヤード、パー71)◇賞金総額1億5000万円(優勝3000万円)
歴史的小兵Vが見えた!
ツアー選手で最も低い身長158センチの上平栄道(34=フリー)が、首位と1打差2位に浮上した。得意の小技をいかして68をマークし通算9アンダー。今季平均飛距離は約266ヤードで部門別118位と大型選手には劣るが、正確さを武器に国内メジャー大会でのツアー初優勝を狙う。新人の藤本佳則(22)が通算10アンダーで首位に立った。
小さな体で奮闘する上平に、運も味方した。最難関の17番パー4。残り217ヤードの第2打は、池をぎりぎり越えてラフで止まった。「助かりましたぁ」。約30ヤードの第3打をピンそば30センチに寄せてパーセーブ。1打差2位で初の最終日最終組切符を手に入れ「いい位置に行けた」と喜んだ。
身長は158センチ。ツアー選手で最も低い。一般男性よりも小柄なため、会場のクラブハウスに入る際「入らないでください」と止められたことは数知れず。試合中も「選手専用トイレに入ろうとして断られたこともある」と苦笑する。
今季平均飛距離は266・39ヤード(118位)。だが、飛ばなくても曲がらない。この日のフェアウエーキープ率は85・71%で1位。「攻めすぎず守りすぎず、静かにプレーした」。小技と正確なショットの2つの武器を発揮し、国内メジャーの難コースを攻略した。
身長164センチの香織夫人が昨年10月31日に第1子瑛翔(えいと)くんを出産。今季から「8」の字を縫いつけたシャツを着用し、巡ってきた初優勝のビッグチャンス。「明日はガツガツ…行きません!
攻めるところは攻めるけど“押し引き”をしながら最終組を楽しみたい」。小さな体で無理をせず、上平らしいゴルフを貫く。【木村有三】
◆上平栄道(うえひら・まさみち)1977年(昭52)12月27日、広島県生まれ。桃山学院大4年時に関西学生優勝。10年に賞金ランク61位で初シード獲得。昨年ランク68位。過去最高位は10年日本プロの4位。158センチ、58キロ。
◆主な低身長の名選手
上平と同じ158センチには、日本プロ4勝、日本オープン3勝の故中村寅吉氏。160センチには日本プロ4勝の故林由郎氏。162センチには永久シード選手だった故杉原輝雄氏、マスターズにも出場し「リトルコーノ」と呼ばれた故河野高明氏がいる。現在のツアーで上平に次いで低いのは160センチの真田雅彦(26)。女子では149センチの馬場ゆかりが現在活躍中。

