<女子ゴルフ:ミズノクラシック>◇2日目◇3日◇三重・近鉄賢島CC(6506ヤード、パー72)◇賞金総額120万ドル(約9600万円)優勝18万ドル(約1440万円)

 森田理香子(22=リコー)が今季9個目のイーグルを奪い、16年ぶりに日本女子ツアーの最多記録に並んだ。13番パー5(495ヤード)で推定300ヤードの第1打から、残り195ヤードの第2打を5番アイアンでピン右2・5メートルにビタッ!

 スコアは68で通算6アンダーの2位。京都生まれの“古都の飛ばし屋”が最終日、4打差逆転Vとツアー新記録のダブル達成を狙う。首位はイ・ボミ(24)で通算10アンダー。有村智恵(24)は最下位78位と低迷している。

 495ヤードの13番パー5。打ち下ろしのドライバーショットで推定300ヤード先のフェアウエーをとらえ、森田はピンを狙った。第2打は打ち上げで残り195ヤード。風はフォロー。5番アイアンの一打はグリーン手前にキャリー、2段グリーンを駆け上り、奥の段のピン右2・5メートルで止まった。

 「狙ったところに打てた。当たりも良かった。でも、あそこまで寄るとは思わなかったです」。16年ぶりのツアータイ記録「年間9イーグル」のパットを決め、はにかんだ笑顔を見せた。

 なで肩の164センチ、57キロ。小声で時々京なまり。そんなはんなりムードが不似合いな飛ばし屋だ。国内で、今も別格の福嶋に次ぐキャリーボール。岡本綾子に師事して丸3年、プレーに磨きがかかった。「ティーショットが昨年より曲がらなくなった」。岡本のスイングが好きで、同じようなリズムを意識するうち、フォームが師匠に似てきた。

 イーグル奪取後の3ボギーで68となったが、首位と4打差。今大会で有村、服部がV逸なら、残り3戦で逆転女王の可能性を残すただ1人の日本選手は「4打差もあるけど、イーグル取ればすぐかな…。(逆転女王も)一生懸命やらないといけませんね」。トッププロの自覚も出てきた。最終日は優勝&ツアー新のダブルゲットに挑む。【加藤裕一】