<米男子ゴルフ:アーノルド・パーマー招待>◇第4日◇24日◇米フロリダ州ベイヒルC(7381ヤード、パー72)◇賞金総額620万ドル(約5億8900万円)優勝賞金108万ドル(約1億300万円)

 【米オーランド=吉松忠弘】石川遼(21=フリー)が、危機一髪で難を逃れた。終盤に崩れ、2バーディー、4ボギー、1ダブルボギーで76となり通算6オーバーでホールアウト。午後1時半過ぎから襲ったゲリラ雷雨で、競技は同2時3分に一時中断。テレビ塔が倒れ、停電が起こるなど、そのまま約2時間後に、半分以上の組を残して翌日に持ち越しとなった。石川は暫定で67位タイとなった。

 石川は午前8時半スタートで昼すぎにホールアウト。スタートが1時間ほど遅ければ、ホールアウトはなかった。約3時間半にわたる雷、強風に豪雨。オーランド周辺は雷雨が多いことで有名だが、ツアー関係者も「これほどひどいのは記憶にない」と話した。テントの仮設施設は退避命令が出て、バンカーは池になり、テレビ塔が倒れ、競技続行は不可能となった。

 石川も強風に悩まされた。10番パー4で、突然の強い追い風。第2打は風を意識しすぎて逆に短くなり、グリーン手前の花道に落ちた。アプローチも寄らずボギー。「流れが悪くなったところで踏ん張れなかった」と後半だけで4ボギー、1ダブルボギーと崩れた。

 しかし収穫もあった。今季3度目の予選通過で「4日間のうち3日間はいい状態でスイングもできた」。新キャディーのクラーク氏とも4日間の濃密なコンビを組めた。「ティーショットのクラブはすべて任せた」。信頼も厚く、4月のマスターズでも組む。