インディカーシリーズで、武藤英紀(25)が日本人史上最高の2位に入った。22日に米アイオワ州ニュートンで行われた今季第8戦(全車ダラーラ・ホンダ)で、記念すべき表彰台に。トップからわずか0秒1430差で、初優勝への期待も膨らんだ。
実家は東京・築地の鮮魚仲卸業で、江戸時代から続いている。幼いころから世界的なレーサーになることを夢見ていた武藤は、中学校の卒業式の翌日に本場英国への武者修行に旅立った。同行した姉の裕美さんは「英紀は不安そうで口数が少なかった」と振り返る。
それから10年。冷静な走りを持ち味に、今季からインディカーに本格挑戦している。最高時速300キロを超える走行中に車体の重心位置を調節し、気流を計算しながら追い抜く。シーズン序盤はピット出入時にミスが目立ったが、これで10位以内が5度目となった。
今回は終盤の勝負どころに備え、抑えた走りで燃費をよくした。他車の集団ピットインに乗じて10位から2位に浮上するなど、頭脳的な走りが光った。その武藤は「もう少しで勝てた。うれしいが、悔しさも多い」と淡々とした口調だった。
だが、国際電話で話した母親の紀子さんは「いつもより声が弾んでいましたよ」。ルーキーの優勝は過去4人だけ。快挙へひた走る。(共同)



