<F1:イタリアGP>◇13日◇公式予選◇モンツァ・サーキット◇1周5・793キロ

 トロロッソのセバスティアン・ベッテル(21)が自身、チームともに初となるポールポジション(PP)を獲得した。降り続く雨で上位勢が伸び悩む中、第3ピリオド(Q3)で1分37秒555を出して逃げ切った。21歳72日でのPP獲得は、史上最年少だった。総合優勝争い首位のハミルトン(マクラーレン)は15位で、自身初の第2ピリオド(Q2)敗退。ライコネン(フェラーリ)も14位と、上位勢に波乱が起きた。

 「P1、これはポールポジションという意味だ」。無線から流れる祝福の言葉に、ベッテルは「最高だよ」と喜びを爆発させた。59年に及ぶF1史で、最年少のポールシッター。マシン走行(フリー走行)決勝リードラップの最年少記録も持っており、年少記録3冠となった。14日の決勝に勝てば、もちろん最年少。「F1ドライバーになれただけでも幸せなのに」。謙虚な発言とにこやかな笑顔は、新たなスター誕生を予感させた。