水球の男子日本代表が、32年ぶりの五輪出場に1歩前進した。日本は昨年アジア大会決勝で敗れたカザフスタンを9-8と破った。男子は5チームでリーグ戦を行い、1位が出場権を獲得する。

 日本が悲願の五輪出場へ大きなヤマを越えた。第1ピリオドに先制されたが、4連続得点で逆転。世界で始めて採用した「パスライン・ディフェンス」で体格に勝る相手のパスを封じ込め、速攻からゴール。志水主将は「繰り返しやってきた成果が出た。ゲームプラン通り」と胸を張った。

 昨年のアジア大会ではライバルの中国を破ったが、決勝でカザフスタンに6-7と惜敗。44年ぶりの優勝を逃した。「カザフ戦が大きなヤマになる。ここで勝てば勢いに乗れる」と話していた大本監督は、アジア大会のリベンジも果たして「主導権を握ることができた」と満足そうだった。

 20日の中国戦が、悲願成就への大一番になる。「アウェーだが、あまり意識し過ぎないように。いつも通りに戦う」と大本監督。カギを握るのは2年間取り組んできた積極的守備。練習通りに決まれば「歴史をつくる」と志水主将が話した大舞台が見えてくる。