女子W杯準々決勝で、世界ランキング17位の平野美宇(16=エリートアカデミー)が、同11位でリオ五輪女子団体銅メダリストの伊藤美誠(15=スターツ)に4-1で勝ち、準決勝進出を決めた。準決勝では同6位フェン・ティアンウェイ(シンガポール)と対戦する。

 第1ゲームは接戦の末に11-13と落としたが、第2ゲーム以降は力感あふれるフォアハンドや、チキータ(攻撃的なバックハンドレシーブ)で圧倒。11-4、11-8、11-4、11-8で制した。

 日本人対決ではベンチコーチがお互い不在の中で行われるが、第3ゲームで9-8と迫られた場面で自身の判断でタイムをとって、相手の勢いを封じるなど、冷静な試合運びにも成長を感じさせた。リオ五輪では日本チームのバックアップメンバーとして同行。石川、福原、伊藤の活躍を喜ぶ一方で、試合に出られない悔しさに刺激も受け続けていた。最後はバック対バックのラリーを制すると、左拳を強く握って喜びを表現。リオ五輪後最初の「みうみま」決戦を制し、国際大会の直接対決も4勝3敗とした。

 平野は、スポーツ庁が選出した2020年東京五輪以降の金メダル獲得を目指す若手有望選手の海外派遣事業のサポートも受け、今月14日からは世界最強の中国スーパーリーグに初参戦する予定。服飾ブランド「オルドス1980」がスポンサーの遼寧省チームに所属が内定し、来月7日までトップクラスの相手に挑む。