「スーパー高校生」池江璃花子よりも1歳年下の15歳が、その背中を追って日本選手権に出陣する。競泳女子50メートル自由形の大内紗雪(ダンロップSC藤沢)は、初の世界選手権代表を狙う。今季日本ランクは池江に次ぐ2位。20年東京五輪の目標を「璃花子さんと一緒に表彰台に立ちたいです」と口にする。

 短水路(25メートル)で争う3月のジュニアオリンピック杯では同種目予選で池江を上回る全体の1位で通過。決勝は日本新記録24秒05を出した池江に敗れたが、頭ひとつ抜けた池江を刺激する存在でもある。池江は、大内について「絶対に負けたくない存在。一方で自由形の先輩方が抜けたので、リレーを組むことも多くなる」。リオ代表の山口美咲、内田美希が引退した自由形リレーの未来を担う選手として、意識している。

 大内は、今春から日大藤沢高に入学した。「最近は璃花子さんと隣で泳げたり、刺激になる。世界選手権にリレーだけで出るのは嫌なので個人でも出られるようにしたい」。ターゲットの50メートル自由形は自己ベスト25秒07。世界選手権の派遣標準記録まであと0秒23に迫っている。【益田一弘】

 ◆大内紗雪(おおうち・さゆき)2002年(平14)1月5日、神奈川県生まれ。生後6カ月で水泳を始める。今春に藤沢市立明治中学を卒業して日大藤沢高に入学。自由形の自己記録は50メートルが25秒07、100メートルが55秒49。昨年11月のアジア選手権では400メートルリレーでアンカーを務めて2位。162センチ、52・8キロ。