ラグビーの大学選手権は16日に、8強進出をかけて3回戦4試合が行われる。

 31度目出場の京産大(関西2位)は、大阪・金鳥スタで法大(関東リーグ戦4位)と対戦する。14日は京都市内の同校で調整後に、伝統の栄養合宿でメンバーがちゃんこ鍋をつついて結束を深めた。

 初戦を突破すれば、23日の準々決勝で昨年破った明大(対抗戦2位)との対戦になる。元日本代表CTBの元木由記雄ヘッドコーチ(46)は「法政は(年代別の)代表クラスが9~10人もいる。1人、1人の力は向こうが数段上だが、うちはセットプレーとまとまった守備で勝負したい。昨年の結果(8強)を上回って、ベスト4には入る」と力を込めた。

 たたき上げで鍛えた伝統の強力FWは今年も健在だ。春から夏にかけては、吐く選手が続出するほど、2時間もスクラムを組み続ける。就任45年目の大西健監督は「努力は才能を凌駕(りょうが)する」をモットーとし、そうやって無名の選手を育ててきた。FW陣はU-20(20歳以下)日本代表のフェインガ・ファカイ(2年、日本航空石川)が故障から復帰予定。その上で、正確なキックと走力で関西リーグの得点ランク1位に立ったFB河野翼(4年、東海大仰星)らバックス陣の得点力が加わる。

 屋台骨を担うPR酒井健汰(4年、春日丘)は「僕たちはFWが強み。(関東勢にも)勝ち続けたい」と言い切る。身長163センチと小さいながらも、驚異の得点力を誇るFB河野も「FWのスクラム、モールで前に出てもらって、チャンスがあればバックスでも点を狙いたい。目標は優勝しかありません」と話した。

 悲願の日本一へ。まずは法大、明大と関東の名門校を破り、1月2日の準決勝(秩父宮)へと駒を進める。【益子浩一】