<全国高校総体:水泳>◇2日目◇18日◇埼玉・川口市青木町公園総合運動場プール◇競泳、飛び込みほか

 女子200メートルバタフライ決勝で、渡辺耶唯(日大山形1年)が2分11秒08で3位に食い込み、今大会東北勢初の表彰台に上がった。予選で2分12秒23の自己ベストをマーク。決勝では100メートルを6位で折り返したが、得意のピッチ泳法で後半、追い上げ2レース連続の自己記録更新で、うれしい銅メダルを獲得した。

 激しい水しぶきを上げてゴールした渡辺が、きょとんとした表情を見せた。自身初の全国高校総体出場で3位入賞の快挙。表彰式で銅メダルを手にした渡辺は「タッチして電光掲示板を見てびっくりしました。今も実感がなくて驚いています」と喜んだ。

 東北大会では1年生2冠に輝いたが、レース前のエントリータイムではランキング5位。予選5組では中学時代からのライバル宮本悠衣(東京・藤村女1年)に後れを取ったが、自己ベスト更新で波に乗った。「アップの時も、いつもより体が浮いている気がした」と好調をキープ。大会新で優勝が決まった決勝では、またしても2位宮本に先着されたが「(2レース連続で)ベストを出せて自信がつきました」と笑顔を見せた。

 後半のペースダウンが課題だったが、高校入学後は正確なラップを刻むピッチ泳法に取り組んできた。これまで自己流だった息継ぎも、2かきで1回に固定。1日平均6000メートルの泳ぎ込みで体力強化し「気持ちなら負けない」という後半の持久力につなげた。

 最終日の20日は100メートルが控える。ランクは16位だが「今大会の目標にしている(1分)10秒6を切って、少しでも60秒に近づきたい」と将来の“世界規格入り”も目標に掲げた。【佐々木雄高】