<スキー:全国高校スキー男子大回転>◇3日目◇4日◇長野・白馬岩岳スキー場

 アルペン男子大回転で井上賢之介(福島・猪苗代2年)が2位に入り、全国大会初の表彰台に立った。福島県勢としても、15大会ぶりの表彰台。ノルディック複合前半飛躍では田中寛幸(秋田・花輪2年)が1位で折り返し、3位には同校2年の佐々木誉志希(よしき)が食い込んだ。

 スタート前、目を閉じながら井上はイメージの中で滑走していた。リフトの故障などで、競技開始は1時間遅れ。1番滑走だけに普通ならリズムを崩されるところだが「自分にとって有利な大会だな」と考えていた。冷静に考える時間が増えコースをイメージできるから-。そして、運命のスタート。練習のような気持ちで雪原に突っ込む。うねりのある緩斜面も難なくこなし1本目3位。さらに2本目で順位を上げた。

 プラス思考。その転機は1年時にあった。昨年のこの大会は大回転、回転ともに転倒で途中棄権。井上は「プレッシャーを感じすぎた」と振り返る。昨年4月から赴任した豊沢徹也監督(34)の指導の下、日常生活からメンタル面の改善に着手。嫌いな教科の授業にも「自分のためになる」と言い聞かせ、イチローの集中力について書かれた本にも着目した。

 井上

 (サムライ)ポーズはバットの先を、バックスクリーンに書かれた自分の名前を指してるそうなんですよ。そのルーティンが集中力には大事らしいです。

 目標を聞かれると迷わず「ソチ五輪出場」と力強く明言。これも「メンタル強化のたまもの」と父裕明さん(45)は語る。大目標へ―。まずは6日の回転で優勝を狙う。【三須一紀】