ラグビーの全国大学選手権決勝は10日に東京・国立競技場で行われ、関東リーグ・対抗戦グループの2校が大学日本一を懸けて対戦する。2連覇を狙う早大は2年生のSO山中がキーマン。対抗戦を制して初優勝を目指す帝京大は1年生のSH滑川が鍵を握る存在だ。

 山中は70メートルを超える飛距離と滞空時間の長いキックが持ち味だ。ハイパントの精度も絶妙で、相手の防御網の裏を突く。足技で観客席をわかせる選手は学生では珍しい。FW戦で劣勢が予想される早大にとって、自陣ゴール前からでも地域を取り戻せるキックは生命線だ。

 大阪・東海大仰星高時代に全国制覇。昨年はU-20(20歳以下)日本代表としてジュニア世界選手権に出場した司令塔は「すべてをかける。試合を組み立てる責任がある」と意気込む。

 一方の帝京大は圧倒的な破壊力を見せるFWに目を奪われがちだが、バックス陣のレベルもかなり高い。特に滑川の素早い球出しが、チームに勢いとリズムを生み出している。

 神奈川・桐蔭学園高出身。163センチと、小柄な人が多いポジションの中でもひときわ小さい。実戦形式で養った判断力の高さが、ルーキーのレギュラー定着につながった。「ハーフ団で試合を動かしている。パスの受け手のスピードを落とさないように心掛けている」と冷静な口ぶりだ。

 対抗戦では帝京大が18-7で勝った。雪辱か、返り討ちか。2人のプレーに注目だ。(共同)