大相撲の時津風部屋力士暴行死事件で、序ノ口力士の時太山(当時17=本名・斉藤俊さん)を暴行し、兄弟子に暴行を指示したなどとして傷害致死罪に問われた元親方山本順一被告(59)の公判が13日、名古屋地裁で行われた。

 この日は、斉藤さんの遺体を解剖して死因を「外傷性ショック死」と判断した法医学者が出廷。「(山本被告と兄弟子による)07年6月25日夜の暴行と、翌26日の約30分に及んだぶつかりげいこと、その際の暴行が死につながったと考えられる。斉藤さんの体は、さまざまな皮下出血の伴う外傷により、壊れた細胞内の毒素によって肺水腫が引き起こされたとみられる」など証言した。

 山本被告は、ぶつかりげいこの後に意識を失った状態の斉藤さんに対し、自らの体重をかけた木の棒を押し付けたり、ホースで放水しているが、これについて法医学者は「死の要因とは言えないが、適切な救護をしなかったという点からも死期を早める結果になった」。ぶつかりげいこについても「どこかの時点で限界を超し、ショック状態の発症を促進したと考えられる。死期を早めたと言える」などと指摘した。

 弁護側は、兄弟子たちが独断で斉藤さんに暴行をはたらいたとされる同年6月20日や25日昼の暴行が、死因になった可能性を問うたが、法医学者は「医学的にないと断言はできないが、可能性は極めて低い」と証言した。