相撲普及のため、西前頭2枚目豊ノ島(28=時津風)が29日、10月に高知県宿毛市で少年相撲大会「豊ノ島杯」を開催する計画を明かした。相撲の面白さを知ってもらい、競技人口を増やすことが狙いで、あえて相撲未経験者による大会にしたいという。「この大会をやることで、相撲を始める子がいたらいい」と、底辺拡大につながることを期待した。

 今月24日から2日間かけて、出身地の宿毛市近郊の小学校9校を訪問。子供たちと触れ合い、大会への参加を呼び掛けた。同市教育委員会の協力も依頼し、豊ノ島宿毛後援会が主体となって、準備を進めていく。将来的に、ほかの関取衆にも同様の輪が広がり、県レベル、さらには全国大会につながる可能性を秘めている。昨年末、横綱白鵬が大阪で開いた「白鵬杯」も参考にした。

 もちろん、自身の本業も忘れていない。この日は、愛知県扶桑町の境川部屋に出稽古し、小結豪栄道らとの申し合いで汗を流した。「高知に戻る時、できれば三役、次は大関を狙うとか、いい形になっていたい」と豊ノ島。プロとアマの垣根を越えて、相撲を盛り上げていく。