プロ野球ドラフト会議が、いよいよ24日に実施される。「ドラフトを待つ男たち」は、今秋ドラフト1位候補の最速154キロ左腕の関大・金丸夢斗投手(4年=神港橘)。3月の侍ジャパンに選出された剛腕の、「運命の日」を迎える直前の心境に迫った。
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関大・金丸は世代屈指の制球力と奪三振能力を携え、吉報を待つ。「今は楽しみな気持ちが大きい。どう評価してくださるか、ドキドキしています」。
飛躍のきっかけは、不運からだ。2年秋に明治神宮大会で全国デビューし白星を飾ったが、直後の3年春に膝を故障した。「もう、けがはしたくなかった」。ジムと接骨院を兼ねた施設で腹圧トレーニングに出会った。口元にストローくわえながら、呼吸動作を確認するほか、体幹を鍛え、腹部に負荷がかかるブリッジを繰り返す。キャッチボールでも腹部の動作を意識する。
「見た目は楽ですが、ウエートを全身でするようなきつさです。(投球時は)手に力を入れるのではなく、おなかで操作する。末端だと力の限界があって体の中心に一番力があるので、リリース直前は力を入れず、リリース時に力を入れて、おなかでリリースする感じです」
7、8割の力でスタミナを確保する投球術で完投能力が備わり、2年春から連勝を記録し、3年秋には6先発6勝(4完投・2完封)と無双状態。4年春までリーグ戦18連勝を積み上げた。
部内では約70人の投手陣を束ねる投手リーダーだ。今年ともにしたグラブの中には「魔球 いーぐい(=エグい)」と刺しゅうがある。自身の名前の由来は「夢に向かってひたむきに努力する人」だ。「ドラフト1位でプロの世界に行くことが小さい頃からの夢だけど、今は通過点。プロでも高い目標を立てて再スタートできたら」。己を信じ、自慢の魔球でさらなる夢を描く。【中島麗】
◆金丸夢斗(かねまる・ゆめと)2003年(平15)2月1日生まれ。兵庫県神戸市出身。広陵小1年で野球を始める。広陵中では軟式野球部に所属。神港橘(兵庫)でエースとして率いた高3夏は独自大会で県8強入り。関大1年秋にリーグ戦デビュー。2年秋にMVPに輝き、明治神宮大会の東農大北海道オホーツク戦で先発で全国デビューと初白星をマーク。趣味は酵素風呂。身長177センチ、体重77キロ。左投げ左打ち。




