身長2メートルで投打二刀流のドラフト候補、二松学舎大付・秋広優人投手(3年)がプロ志望届を提出することを明言した。「志望届を出すつもりです」。追い上げも1点及ばずに敗れた後、はっきり表明した。

プロ10球団のスカウトが視察に訪れる中、「4番投手」で先発。だが、3回0/3、6安打3失点でKOされた。最速144キロ右腕だが、この日は140キロにとどまった。「ボールがいってなくて、ファウルで粘られたり、ポテンヒットを打たれたりしました」。これまでは直球で空振りを取れていたが、大森学園打線に当てられた。

3回には、1死から四球を与え、その後に4連打で2点を失った。4回先頭に内野安打を打たれたところで降板した。

4番としては、存在感を見せた。5点を追う7回、2点を返し、なお2死満塁で回ってきた。「全員がつないで回してくれた。自分も後ろにつなごう」と、甘く来た直球を中前に打ち返し、2点適時打とした。ただ、そこまで。1点差の9回は2死二塁で敬遠され、後も続かず、敗れた。

両チームあいさつを終え、ベンチに引き揚げると、市原勝人監督(55)が笑顔で「さあ、片付けようか」と声をかけてくれた。「自分たちの代は、去年の秋、初戦で負けて、監督さんには迷惑ばかりかけてしまいました。優勝して思いを返そうと思ったのですが、悔しいです」と涙をこらえながら話した。

改めてプロ志望を明言。その上で「プロでやれる実力でもない。努力して、通用するように頑張りたい。高校野球で学んだ、人間性が大事だということ。それをこれからの人生に生かしたいです」と前を向いた。